エマニュエル・トッドで読み解く世界史の深層を読んでみた。

エマニュエル・トッドで読み解く世界史の深層 鹿島 茂 ベスト新書

 

駅の構内にある本屋で面白そうという印象で購入しました。エマニュエル・トッドさんも鹿島茂さんのことの全く知りませんでしたので、ある意味、一目惚れ的な出会いで購入した本です。
学生時代は、世界史のカタカナの名前(なんちゃら1世とか13世とか)が、覚えられなかった思い出しかありませんが、世界の歴史には興味があります。

簡単に言ってしまうとエマニュエル・トッドさんの理論、「家族システム」または「家族類型」は、世界を4つの家族類型で分けています。で、それを世界地図に落とし込むとイデオロギーの分布と相関関係にあるというものです。

これは非常におもしろかったです。

家族というのは、その人が生まれ育って行く過程において非常に大きな影響力があります。で、その家族類型というのは、ある意味、「三つ子の魂百まで」といえるものだと思いました。

本の中では、集団の無意識といっています。この集団の無意識は個人が簡単に意識できるものではなく宿命的なものや呪縛的なものだそうです。

日本で言えば、どんな組織を作ったとしても必ずピラミッド型の組織になりますよね。私達はそれが当たり前だと思っているかもしれませんが、実はそれも家族類型による影響なのです。

ですから、トランプ政権ができたのも、プーチンが長くロシアを統一しているのも、すべてルーツを辿るとその地域の家族類型が影響していることになるというのです。

また、その地域の家族類型ができあがる要因として、土地が大きく関係しているのも興味深かったです。

 

世界史のさまざまな出来事が起こった要因をたどっていくと家族類型が大きく影響していることがわかりました。こういう分析は、読んでいて楽しかったです。

後半は、家族類型というものを踏まえて、これからの時代どうなるのかを予想しています。また、これからの未来をどう生きるかも方法論として書かれています。

この中で気になったのが、学歴についての著者の考え方です。

学歴があれば高収入に結びつくとは限らないが、学歴がなければ絶対に高収入に結びつかないと断言されています。

果たしてそうでしょうか?

ネットで誰もが自分を発信できる時代には、マイナーなものでも注目を集めることができます。youtubeなどで収入を得ている人に学歴は絶対条件ではないのではと思います。

学歴は(高学歴の場合)ひとつの武器にはなるけど絶対とは言い切れないのが、これからの時代ですし、すでにそうなってきていますからね。

それにしても家族類型という分類によって世界の情勢などが読み解けるわけですから、歴史を学ぶ上で大いに役立つと感じました。