頭に来てもアホとは戦うな!  田村耕太郎

頭に来てもアホとは戦うな!  田村耕太郎 朝日新聞出版

 

書店で見つけた本ですが、白地に黒文字で大きくアホと書かれているデザインは、目を惹き付ける効果があるようです。情けないことにまんまと購入してしまいました。

 

ズバリ核心となるのは、アホと戦って自分の時間を浪費するなということでした。

 

確かにアホな人間にカッとなることはありますよね。でも、あとから冷静になってみるとどうしてあんなに怒りを感じてしまったのだろうかということは多々ある気がします。

とくに若いころはその傾向が強い気がします。ただある程度の年齢になれば、真っ向勝負を挑まないところも出てくるので、この傾向は和らぐと思います。

 

ところで、アホを相手に怒りを覚えるのは、ほとんどは自分のくだらないプライドだったり、相手が理解を示さないがためのイライラではないでしょうか?

そのために、わざわざ言わなくてもいいことまで言ってしまい、さらに蒸し返してしまうということもあります。

結局、なにが足りないのかといえば抽象力ではないでしょうか。俯瞰力というか、自分がどう見えているのかという視点です。

上空から自分を見下ろすという視点の移動ができれば、かなり怒りは軽減されると思います。

「ああ、こんなくだらないことに自分の時間を浪費してしまった」そう思えることが大事になるのだと感じました。

この本は、そういう目を持つ必要性を気づかせてくれる内容です。

 

実際、「このアホが」って思うような相手に向かって、怒りをぶつけても、かえって自分がアホに見えることがあります。一歩引くなり、一段上がるなりして、自分で自分を見ると実にアホくさいことをしているわけですからね。

 

本の中盤から後半にかけては、人付き合いに関する内容が多いのですが、基本は相手の立場で考えることで、自分がどう見えるか、なにを求められているのかを知ることで結果として、自分の評価が上がっていったり、自分が生きやすくなるのだというのです。

 

自分の時間を生きるために、孤独な一匹狼を気取るのではなく、周りをよく観察し、どう立ち回ればいいのか、活用できることはなにか、そういう観察眼を持ち、賢く生きようというわけです。

 

したがって、その一つとして本気でアホと戦うなと言っているのだと思います。

そして、いちばん大切なことは常に自分と向き合うことで自分が自分に満足できる生き方をしているかどうかを観察することだと思いました。