幻屍症インビジブル 周木 律

幻屍症インビジブル 周木 律 実業之日本社

周木 律氏の作品を読むのは、デビュー作の「眼球堂の殺人」以来2冊目です。

感想は、ホラーとして読むには、ハッピーで未来に希望を持てるようなエンディングですし、ミステリーとして読むには謎らしき謎もないままで謎解きとして提示した部分の処理もなんだか中途半端な感じがしました。

この小説の本質はなにかというと、世の中を悲観的に捉えている人とか人生そのものや生きるということに疑問を持っている人に対し、未知なる世界へ飛び込んでみること、まだ知らない世界があるということを。だから勇気や希望を持て、と提示しているのではないかと思います。

小説の中では、2人の少年が、その役割を担っているのですが、いかんせん他の人にはない能力を持っており、その能力があれば、どんな困難にも立ち向かえるのだと信じ、新たな世界へ向かおうとしています。

出る杭は打たれる、なんて言いますけど、これからの時代、なにか人とは違う能力とか突出したなにかを持っていれば、なんとかなるということを若者に向けて訴えたかったのかもしれません。

別に若者じゃなくてもいいんですけどね。

要するに、世の中のせいにしても仕方ないというか、自分の力ではどうしようもないものを嘆くのではなく、なにができるのかってことを考えていくべきだってことでしょうね。

そんな内容として読みました。

単純にホラーとかミステリーとして読むには物足りないと思います。
10代や20代前半くらいの方には、ある意味、自己啓発的内容になるかもしれないですが。

ちなみに、小説の中では、「幻視症」ですが、タイトルは「幻屍症」です。

幻の屍とは?

死を幻と捉えているのでしょうか?

わからないままです。

ところで、途中途中で気になったのが誤字や脱字が目立つことです。またどうやっても物理的に矛盾があったりして、「おいおい、そりゃ無理だろう」っていうツッコミどころも多々ありました。

製本されて、「本」として商業ベースにのせるわけですから、しっかりとした校閲とかしてもらいたいものです。

クレームではなく、これは要望です。

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